2026年5月27日
海水浴やレジャーのあと、肌がヒリヒリして眠れない…そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。日焼けは「ただ黒くなるだけ」と思われがちですが、医学的には皮膚の炎症、つまり軽いやけどの一種です。症状によっては、適切な処置をしないと色素沈着や傷跡が残ることもあります。
この記事では、日焼けで痛みが出る仕組みから対処法・市販薬の選び方・病院に行く基準まで、院長がわかりやすくお伝えします。

日焼けで痛みが出る理由|いつまで・何日続く?
日焼けによる痛みは、紫外線が皮膚の細胞を傷つけ、炎症を起こすことで生じます。
医学的には「日光皮膚炎(サンバーン)」と呼ばれ、やけどの一種に分類されます。
紫外線の種類と肌への影響
| 種類 | 肌への影響 |
| UVB(紫外線B波) | 赤み・痛み・水ぶくれの原因になる |
| UVA(紫外線A波) | 黒ずみ(サンタン)の原因になる |
症状の経過の目安
| 経過 | 症状 |
| 1〜24時間後 | 赤み・ヒリヒリが現れ始める |
| 12〜72時間以内 | 症状がピークに達する |
| 2〜5日後 | 痛みが徐々に落ち着く |
| 1週間前後 | 皮膚がペリペリとむけてくる |
皮むけは、傷んだ表皮が新しい細胞に入れ替わる正常な過程です。保湿しながら自然に剥がれるのを待ちましょう。
5日以上たっても改善しない場合や、症状が悪化する場合は皮膚科への受診をおすすめします。
日焼けの重症度の見分け方|赤みだけ?水ぶくれ?
日焼けはやけど(熱傷)の一種です。
重症度はやけどと同様に「I度」「II度」で分類されます。
重症度の違い
水ぶくれについて
水ぶくれは、炎症が皮膚の深い部分(真皮)にまで及んだサインです。放置すると細菌感染(化膿)や瘢痕(傷跡)が残るリスクがあります。
水ぶくれへの対応
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自分で潰さない(細菌感染・色素沈着の原因になる)
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清潔を保ち、ガーゼで軽く覆う
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広範囲・多数・中身が濁っている場合はすみやかに受診する
「赤みだけかな?」と思っても、翌日に水ぶくれが出てくることがあります。症状の変化をよく観察することが大切です。
日焼けの対処法|冷えピタ・ワセリン・オロナインは使っていい?
日焼けの基本ケアは「冷やす→保湿する→保護する」の順番です。
冷えピタは使っていい?
日焼けに冷えピタを貼ることはお控えください。
ダメージを受けた皮膚を刺激してしまい、剥がすときに皮膚が剥がれてしまったり、冷却シートの成分にかぶれを起こす可能性があります。
ワセリンは使っていい?
冷却後、ほてりが落ち着いた段階でごく薄く塗ると、皮膚の水分蒸発を防いで回復を助けます。
こすらないように、優しく塗布してください。
水ぶくれがあったり痛みが強い部分には、皮膚に直接塗らず、ガーゼにワセリンをたっぷり塗布し、患部を広めに覆うようにしてください。
オロナインは使っていい?
赤みとヒリヒリだけの軽度であれば、化膿予防として使用できますが、稀に薬の成分にかぶれてしまうことがあるので、赤みやヒリツキが強い場合は自己判断で使用せず、特に以下の場合は使用を控え、皮膚科を受診してください。
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水ぶくれがある
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痛みやヒリツキが強い
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広範囲の炎症がある
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3〜5日使っても改善しない
やってはいけないNGケア
| 重症度 | 症状 | 対応 |
| I度(軽度) | 赤み・ほてり・ヒリヒリ。水ぶくれなし | 自宅でのケアで対応可能 |
| II度(中等度〜重度) | 強い痛み・腫れ・水ぶくれ(水疱) | 皮膚科の受診が必要 |
| NG行為 | 理由 |
| 水ぶくれを潰す | 感染・傷跡のリスク |
| 氷を直接当てる | 刺激が強く皮膚を傷める |
| 長時間の入浴・サウナ | 炎症が悪化する |
| 皮を無理に引っ張る | 色素沈着・炎症の原因 |
日焼けに何を塗る?市販薬の選び方
症状に合わせて、以下を参考に選んでください。
外用薬(塗り薬)
| 目的 | 選ぶ薬の種類 |
| 炎症・赤みを抑えたい | 弱〜中程度のステロイド外用薬(例:ベトネベート軟膏) |
| 保湿・皮膚保護 | 白色ワセリン、セラミド配合クリーム |
| 化膿予防(軽度のみ) | オロナインH軟膏 |
内服薬(飲み薬)
痛みが強い場合は鎮痛薬の内服も有効です。
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ロキソプロフェン(例:ロキソニンS):炎症と痛みを抑える
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アセトアミノフェン(例:タイレノール):胃への負担が少ない
市販薬を使っても改善しない場合は、自己判断で続けず皮膚科を受診してください。
痛くて寝れないときの対処法
日焼けの痛みは、横になると患部が布団や衣類に触れて悪化しやすくなります。
就寝時ならではの工夫をお伝えします。
寝るときのポイント
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患部に触れる衣類は、柔らかいコットン素材を選ぶ
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布団が直接当たらないよう、丸めたタオルで患部を保護する
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室温を少し低めに設定し、ほてりを和らげる
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寝る前にコップ1〜2杯の水を飲んで水分補給をする
それでも眠れないほどの強い痛みが続く場合は、翌日に皮膚科を受診することをおすすめします。
病院に行く基準|こんな症状は皮膚科へ
「これは病院に行くべき?」と迷う方向けに、チェックリストをまとめました。
皮膚の症状チェック
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水ぶくれができている(大小問わず)
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手のひら2枚分以上の広範囲が真っ赤になっている
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ズキズキする強い痛みが続いている
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水ぶくれが破れ、じゅくじゅくしている
全身の症状チェック
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38度以上の発熱がある
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頭痛・めまい・吐き気がある
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強いだるさや倦怠感がある
1つでも当てはまる場合は、皮膚科への受診をおすすめします。全身症状がある場合は熱中症を合併している可能性もあるため、早めの対応が必要です。
よくあるご質問
やけどのような強い炎症の後に色素沈着が起こり、シミのように見えることがあります。やけどの深さによって、色素沈着の濃さや、薄くなるまでの期間が異なってきます。適切な初期治療で、色素沈着を抑えることができますので、皮膚科の受診をお勧めします。回復期以降は日焼け止めをしっかり使うことが予防につながります。
皮膚が薄くデリケートなお子さんや高齢者は、日光皮膚炎(サンバーン)を起こしやすい傾向があります。同じ症状でも早めに皮膚科へ相談することをおすすめします。短時間の外出でも、日焼け止めや帽子、薄手の長そでシャツを羽織るなどで対策をしてください。
アロエ配合のジェルには保湿・鎮静効果が期待できます。ただし生のアロエの果肉は衛生面に注意が必要です。薬局で市販されているアロエ配合ジェルの方が安心して使えます。
