
眼瞼黄色腫について
眼瞼黄色腫(読み方:がんけんおうしょくしゅ)とは、まぶたに黄色い隆起ができる皮膚の良性腫瘍です。皮膚にコレステロールが蓄積することで発生すると考えられています。
初期段階では、まぶたの上や下に小さな黄色い斑点として現れます。この斑点は、徐々に大きくなり、隆起したプラーク状に変化していきます。
眼瞼黄色腫は中高年の方に多く見られ、半数の方に脂質異常症(高コレステロール血症や高トリグリセリド血症など)を合併しています。
眼瞼黄色腫の原因
眼瞼黄色腫の原因はわかっていませんが、血液中の脂質異常が主な原因と考えられています。特に、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)や中性脂肪の値が高い状態が続くと、コレステロールが血管外に排出され、真皮の浅いところに蓄積して生じます。
遺伝的な要因
ご家族に高脂血症の方がいる場合は、脂質異常症になりやすい体質である可能性があります。
生活習慣の影響
偏った食生活(脂質の多い食事、糖質の過剰摂取など)、運動不足、喫煙、過度な飲酒などは、脂質異常症のリスクを高めます。
眼瞼黄色腫の治療方法・日帰り除去手術
当院では、眼瞼黄色腫の切除縫合手術を行います。炭酸ガスレーザーで削る治療もありますが、完全にはとれず比較的早く再発することや、傷跡が目立つことから、当院では切除して、きれいに縫合する方法で手術を行います。瞼の皮膚に十分な余裕がある場合にのみ手術が可能です。
切除範囲が広い場合や、瞼の皮膚に余裕がない場合は、縫合時に皮膚が引っ張られ、引きつりが起こる可能性があるため、2回に分けて、ある程度まぶたの皮膚が伸びるのを待ってから行う二期的な手術を行うことがあります。二重のラインに黄色腫がある場合も、同様に引きつりが生じる可能性があります。
眼瞼黄色腫は再発率が高く、一度手術を行うと瞼の皮膚の余裕がなくなるため、再手術が困難になる場合があります。
上記のように、閉眼に支障をきたす場合・二重が変形するリスクが高い場合・長さが2センチを超える大きな眼瞼黄色腫は、非常に慎重な手術が必要になるため、形成外科をご紹介する場合があります。
切除縫合手術
まぶたに局所麻酔の注射を行い、メスにて紡錘形に切開し、眼瞼黄色腫を丁寧に取り除きます。まぶた用の極細の糸を使用し、丁寧に止血しながら縫合します。
止血を確認し、ガーゼ保護をして終了です。
術後の注意点
手術後は、片目が腫れたり、局所麻酔の影響で見えづらくなったりすることがあります。手術の当日は、自動車の運転、自転車の運転はお控えいただき、公共交通機関をご利用ください。
手術当日は、患部を保護したままで、シャワー、洗髪、洗顔はお控えください。
手術翌日(24時間以降)から、患部を洗っていただけますので、翌日からシャワー浴が可能になります。
術後1週間で抜糸のためご来院ください。
眼瞼黄色腫治療後の注意点
眼瞼黄色腫の治療後は、再発予防と傷跡をきれいに治すために、以下の点に注意することが大切です。
生活習慣の改善
治療後も、脂質異常症を改善するための生活習慣を継続することが重要です。バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙、節酒などを心がけましょう。
高脂血症のある方は内科通院・服薬
高脂血症が続いていると、再発リスクが高まります。
高脂血症がある方は、内科を受診いただき、高脂血症の管理を行いましょう。
定期的な検診
再発の早期発見のため、定期的にクリニックを受診して診察を受けましょう。
当院の眼瞼黄色腫治療の特徴

花小金井駅前スキンクリニックでは、患者様一人ひとりの状態に合わせた眼瞼黄色腫治療を行っています。
1.丁寧なカウンセリング
患者様のお悩みやご希望をじっくりとお伺いします。治療に関する不安や疑問にも丁寧にお答えし、安心して治療を受けていただけるよう努めています。
2.正確な診断
経験豊富な医師が、視診や触診などを行い、眼瞼黄色腫の状態を正確に診断します。
3.最適な治療の提案
患者様の状態やご希望に合わせ、最適な治療法をご提案いたします。生活習慣の改善指導、薬物療法、外科的治療など、様々な治療法の中から、患者様に最適な方法を選択します。
4.安心・安全な治療
衛生管理を徹底し、感染症対策にも万全を期しています。また、治療に伴うリスクについても、事前にしっかりとご説明いたします。
5.アフターケア
治療後も、定期的な検診や生活指導など、アフターケアを充実させています。再発予防や傷跡ケアなど、患者様をサポートいたします。
6.駅近で通いやすい
花小金井駅北口から徒歩1分と、アクセス抜群の立地です。
眼瞼黄色腫治療の費用
眼瞼黄色腫の治療費用は、治療方法や範囲によって異なります。
治療方法 | 費用目安 |
---|---|
眼瞼黄色腫除去手術 | 手術費用(3割負担の方) 約5,000円 |
*眼瞼黄色腫は、保険適用になります。
※上記に診察料、薬剤費が別途かかります
※上記はあくまで目安であり、症状や手術内容によって費用が変わる場合があります。
※初診料や再診料、薬剤費などが別途かかります。
眼瞼黄色腫の市販薬について

眼瞼黄色腫に直接効果がある市販薬はありません。
眼瞼黄色腫は、血液中の脂質異常が原因で起こるため、市販薬でコレステロール値や中性脂肪値を下げることはできません。
ただし、生活習慣の改善をサポートする市販薬は販売されています。
特定保健用食品(トクホ)
コレステロールの吸収を抑えたり、排出を促したりする効果が認められた食品です。
サプリメント
ビタミンやミネラルなど、健康維持に必要な栄養素を補給することができます。これらの市販薬は、あくまで補助的な役割を果たすものです。
眼瞼黄色腫の治療には、医療機関を受診し、医師の指導のもとで適切な治療を受けることが大切です。