ニキビあとは治るの?
- 2022年1月11日
- ニキビ専門外来
ニキビあとには種類があります!
ニキビ痕には
- 赤み、色素沈着など色み
- 凹み、毛穴の開き
- しこり
大きく分けて上の3種類に分けられます
それぞれの当院での治療法についてご説明します。
①赤み、色素沈着(くすみ、茶色)
ニキビあとの色味に関しては、なにもせずにおいても1~2年たつと皮膚の新陳代謝により排出され、薄くなります。
もちろん日焼け止めを塗る、こすらないなどに気を付けるとより早く薄くなります。
さらに早く色味を薄くするために、塗り薬、ケミカルピーリング、IPL光治療がお勧めです。
・塗り薬
ニキビあとが茶色くなってしまった色素沈着には、塗り薬として、ハイドロキノンという美白剤や、ゼオスキンというホームケアのシリーズをご用意しています。
にきびあとに関わらず、にきびのできやすい肌質を改善したいという方には洗顔、保湿方法も含めてご提案していきます。
また、保険治療薬を継続することで、にきびのできにくい肌を維持することも大切です。
・ケミカルピーリング
当院ではサリチル酸ピーリングを行っています。
古い角質を落として、お肌の新陳代謝を活発にすることで、色のくすみが薄くなるお手伝いをします。
ピーリングには角質のつまりを改善する効果もあるので、新しくにきびができることを予防する効果もあります。
1か月に1回を目安に、何度か繰り返していくことで効果がでてきますよ!
・IPL光治療
当院ではキャンデラ社のNordlys(ノーリス)というIPL光治療器を導入しました。
光治療では、主にニキビあとの色味を改善します。
ニキビあとの赤み、くすみを改善し、熱を加えることでお肌のハリ感をアップさせます。
ノーリスは、数あるIPL光治療器のなかでも、特に赤みに対する効果が高いことで、当院に導入しました。
②ニキビ痕の凹み、毛穴の開き
・ダーマペン4
細かいアイスピック型と呼ばれる小さく深い瘢痕、毛穴の開きに効果的です。
創傷治癒を促す成長因子を塗布しながら、細かく針で傷をつけることによって、凹みや毛穴の開きを改善していきます。
お肌は針を刺すという刺激を受けることで、真皮の線維芽細胞が刺激され、コラーゲンやエラスチンなどが増え、ハリ感のある、毛穴や肌の凹凸が目立ちにくいなめらかな肌を作ります。
・サブシジョン(+炭酸ガスレーザー)
深いボックス型、ローリング型と呼ばれる鍋底のような底面のある大きな凹みに効果的です。
お顔全体というより、いくつか気になっている目立つ傷跡を治したい方の部分的な治療とお考えください。
局所麻酔をした後、医療用の針を凹んだ傷の下に刺し入れ、傷の下部にある線維化した部分を切断していきます。
これによって、硬い瘢痕組織に引っ張られて凹んでいる傷跡を浅くすることができます。
さらに、凹みのふちを炭酸ガスレーザーで浅くなだらかに削ることによって、より目立ちにくく改善します。
③しこり
特にフェイスライン、首、胸、肩にしこりが残りやすいです。
当院では、こちらのしこりには、保険適応の治療を行います。
肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と、ケロイドがあります。治療は大きく変わりませんが、より症状が強くなるのがケロイドです。
肥厚性瘢痕(ひこういせはんこん)は、にきびなどの傷が治りづらく長くかかってしまったときにできやすいです。
かゆみなどを感じることもありますが、もともとの傷の範囲を超えないことが特徴です。
ケロイドは、もともと体質的にケロイドを作りやすい人、上記のケロイド好発部位に強い炎症を伴うにきびができたあとにできやすいです。
かゆみや痛みが強く、ケロイドの場合、もともとの傷の範囲を超えて大きくなっていきます。
肥厚性瘢痕やケロイドに対しては、内服やテープ貼付、しこりの程度が強い場合は組織を萎縮させる効果のあるステロイド注射を行います。
診察の結果によりますが、保険適応で治療できることが多いです。
しこりを手術で取ってしまいたいとご希望されることも多いのですが、
上記部位はそもそもしこりを作りやすい部位なので、
傷跡を切除したあとの手術の傷が再び硬く、場合によっては術前よりも大きくなる可能性もあるため、基本的に切除は勧めません。
ニキビあとは、時間のかかる状態ですが、適切な治療を足してあげることで、よくなっていくお手伝いができます。
特に、メイクで隠せない男性の方は、長く悩んでしまうことが多いですが、あきらめずに、一度ご相談にきてくださいね。
花小金井駅前スキンクリニック(HSC)
院長 新井雅子