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にきびは皮膚科で治しましょう!|花小金井駅前スキンクリニック|女性医師在籍|小平市の皮膚科

にきびは皮膚科で治しましょう!

にきびは悩まず皮膚科にご相談!

にきびとは

「尋常性ざ瘡」とも言い、皮膚科でとてもご相談の多い皮膚のお悩みの一つです。
思春期ごろの患者様から、20〜40代の成人の方も多く受診されます。

日本では90%以上の人がにきびを経験するといわれていますが、よくある状態のため、治療によって良くなる「病気」という意識が少なく、放置していたり、ネットからの知識でセルフケアをされている方も多いです。
医療機関を受診するにきび患者様はにきびでお悩みの方の10%程度ともいわれています。

「にきびは病院に行くほどのことなの?」
という質問には、もちろんです!早めに来てください!とお答えします。

以前のブログでもご説明しましたが、にきびが「瘢痕」「あと」を残してしまうと、治療は一気に大変になります。
軽症のうちににきびを予防し、治療することにより、ニキビあとを残さずに済む可能性が高くなるのです。にきびくらいとご遠慮なさらず、ぜひ病院にご相談ください。

特に、10代の若い方では、ニキビ治療をしたいと言い出せないこともあると思います。にきびがたくさんある状態は、繊細な年ごろの心に負担をかけ、コンプレックスを持ってしまったり、髪型やメイクなどで隠すことにより、さらに悪化させてしまうという悪循環になってしまいます。重症なにきびはQOL(生活の質)を低下させるとも言われています。本人が治療をしてみたいと言い出せない場合もありますので、ご家族からも、「皮膚科で良くなるみたいだよ!」と、声がけしていただければ、より受診のハードルが下がると思います。

にきびの原因は?

10歳前後から、ホルモンバランスの変化により皮脂の分泌が増加し、にきびができやすくなります。

毛穴に皮脂が溜まると、アクネ桿菌(かんきん)などが増殖し、この細菌の作用で毛穴が硬くなり、毛穴に角栓が作られ、毛穴に皮脂などが溜まります。
詰まった毛穴は「コメド」または「面ぽう」と言います。
詰まった毛穴では炎症が起こりやすくなり、痛く赤いニキビができてしまいます。

ホルモンの影響以外にも、間違ったスキンケア、食生活、睡眠不足、ストレス等がコメドを増やし、にきびの原因となります。

また、近年増えているのが、いわゆる「マスクニキビ」です。マスクを長時間つけなければいけない昨今、
鼻や口周りの温度や湿度が高まることにより、「ニキビダニ」といわれる、顔ダニが増えやすくなります。ニキビダニは通常の状態でも皮脂腺に寄生していて普段は特に悪さをしないのですが、高温多湿の状態で寄生数が増えることによってニキビの炎症を起こす原因となります。

必ずしも不潔というわけではないので、ごしごしと洗いすぎるのもお肌によくないです、洗いすぎにも気を付けてくださいね。

にきびの治療

① 塗り薬
最新のにきび診療ガイドラインでは、にきびの原因となる「コメド」を減らす塗り薬を使うことが推奨されています。
ニキビの原因であるコメドを防ぐディフェリン、強い殺菌作用と角質を剥がす作用によりコメドを予防するべピオ、ディフェリンとベピオの合剤であるエピデュオの3剤が、現在は外用薬の柱となります。これらを使用し、炎症が強いときは抗生物質の外用を併用します。

炎症を起こしているニキビが多い方は、最初はベピオと抗生物質の合剤であるデュアックという外用薬を使うこともあります。

これらの薬は顔、体ともに使用できるものと、体には使用できないものがありますので、胸や背中のニキビもご相談ください。

塗り薬により、最初に副反応として赤みや乾燥、痛みなどを伴うことがありますので、外用方法の指導、副反応が出た時の対処法、外用薬が合わずにかぶれてしまった場合の治療法の変更も、アドバイスしながら処方していきます。

お肌が弱く、上記のお薬で赤みやかゆみがでてしまう方には、刺激感のでにくい抗菌薬の塗り薬を処方します。

飲み薬
抗生物質の内服;炎症が強いときは抗生物質を一時的に内服します。生活習慣、スキンケアの工夫、外用薬の適切な継続により、抗生物質は炎症がおさまってきたら中止します。

ビタミン剤の内服;きちんと食事をバランスよく食べている場合は、ビタミン剤は特に必要ありません。ただ、食事のバランスが悪い、ダイエットなどで栄養が不足しているなど、状態によっては補助的に処方します。

漢方薬;慢性的にニキビを繰り返し、炎症が強いニキビが絶えずある、ストレスが強い、生理の前後で悪化するなど、ニキビの特徴に応じて漢方薬を処方することもあります。ガイドライン上は、優先度の高い治療ではなく、あくまで補助的な治療となります。ご興味のある方は相談してください。

イソトレチノイン;保険の治療で効果が不十分である、また、ぼこぼこした赤みの強い大きいにきびが多発している場合など重症のにきびの方に処方します。
イソトレチノインはビタミンA誘導体で、皮脂の分泌や角化異常などにきびの原因を根本から治療します。海外では保険適応となっているところもありますが、日本では保険適応になっていないため、自費での処方となります。
6か月を目安に内服していただきます。
内服を終了したあとも、にきびができにくいお肌が続くことが多く、ニキビができやすい肌質自体が改善することが期待できます。

イソトレチノインは、妊娠、妊活期間中は絶対禁忌となるお薬であり、そのほかにもお肌の乾燥や、肝機能障害等の副作用がでることがありますので、必ずしっかりと診察をしたうえで、必要な患者様にご提案いたしますので、ご安心ください

生活指導
洗顔などのスキンケア、食事、睡眠リズム、使用している化粧品などによってニキビが治りにくい患者様も多いです。生活指導も積極的に行います。

成人になってからのニキビは、にきびの原因が思春期ニキビより複雑になります。睡眠不足やストレス、食生活、メイク・スキンケアの影響など、日常生活の中に悪化させる原因が増えてきます。
生活の見直しを治療にくわえていただくと、ぐっと良くなることがありますよ。

④美容治療
当院では、難治性のにきび、にきびあとに対して、積極的に美容治療も取り入れています。ご相談ください。

ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、薬剤をお肌に塗布し、古い角質を落とすことで皮膚のターンオーバーを促進し、毛穴を詰まりにくくする効果、アクネ桿菌の増えにくいお肌を作ります。
また、皮膚のターンオーバー促進により、ニキビあとの「赤み」「色素沈着」が早く薄くなっていくのを助ける効果もあります。
当院のケミカルピーリングは、ミックスピールという薬剤を用いて行います。
ミックスピールは「乳酸」「グリコール酸」「サリチル酸」の3つの酸を、デリケートな日本人の肌に合わせて調合しているピーリング剤になります。
「乳酸」は、保湿に重要なセラミドを増加させ、保湿効果を示します。また、チロシナーゼを抑制することで皮膚のくすみを取る効果などがあります。
「グリコール酸」は、不要な角質を除去し、肌質を改善する働きをもちます。さらに、お肌ののヒアルロン酸生成を促すことで保湿を向上する効果やコラーゲンやエラスチン生成を刺激することで皮膚のハリをだす効果があります。
「サリチル酸」は、角質を軟らかくし、古い角質を溶かすことで毛穴の詰まりを改善します。また、アクネ桿菌に対する殺菌効果もあります。角質を溶かすことで、乳酸やグリコール酸がお肌に浸透しやすくなるというピーリングの効果アップの働きもあります。

これらをバランスよく配合した「ミックスピール」。
にきびのできやすい12歳以降の方にお勧めしております。

IPL(光治療);Noldys(ノーリス)
ニキビ、ニキビ痕の赤みは、肌の炎症や皮膚の下の毛細血管が拡張して赤く見える状態です。
ニキビは、毛穴に古い角質や皮脂が詰まり肌に炎症を起こします。その炎症を修復しようと毛細血管が集まり拡張することがにきびあとの赤みの原因です。

IPL(Intense Pulsed Light)治療では、赤みに反応する光を照射することで毛細血管のヘモグロビンに反応し、毛細血管を収縮させて赤みを目立たなくし、改善していきます。

当院のIPL治療器、はキャンデラ社のNoldys(ノーリス)という機械を使用しています。ノーリスの特徴として、赤みに対する反応が非常に高いことから、数あるIPL治療器の中から選んでおります。

ダーマペン
適応は、ニキビあとの毛穴の開き、凹凸です。
ニキビあとの開いた毛穴の部分にごく細い針で無数に細かい傷を作ります。同時に、成長因子などの薬剤を塗布していくことで、傷を治す修復過程が働き、コラーゲンが作られ、毛穴の引き締めや、凹みの改善を行っていきます。
個人差もありますが、5~10回と、繰り返し行うことで改善してきます。

サブシジョン、サブシジョン+炭酸ガスレーザー
ニキビあとの大きめのクレーター、凹みに対する治療です。
ニキビの炎症が強く起きた後は、その部分の皮膚、皮膚の下に線維化がおき、下に引っ張られてへこんだ状態になることがあります。
サブシジョン治療は、麻酔をして痛みを取り除いてから、この線維化した部分を針で断ち切ることにより、凹みを浅くする治療です。
さらに、炭酸ガスレーザーで、ふちを滑らかに削ることにより、凹みを目立ちにくくする方法を追加することも行います。

クレーターもあきらめないでくださいね!

実はこのように、ニキビについて説明させていただいていますが、私自身も最近までニキビに悩んでおりました。診察中はマスクを長時間つけていますので、フェイスラインにニキビができやすく繰り返しておりました。
医師がこれではいけないと、しっかりエピデュオを毎日外用し、自分にあったスキンケアを使用して、こすらない、日焼け止めを毎日塗る、休めるときは早めに寝る、脂っこい食べ物はストレスにならない程度に控えるなど、基本的なことを守るようになってから、ニキビがずいぶんできなくなりましたよ。

ぜひ皆様も、お薬の使用・スキンケア・生活改善・美容医療、いろいろな方法でニキビのできにくいお肌を一緒に作りましょう。

花小金井駅前スキンクリニック(HSC)
院長 新井雅子